日差しはまだまだ強いですが、朝晩は涼しく、街を抜ける風もサラッと軽やかになり
沖縄も秋めいてきました。
爽やかな風を感じて日曜昼下がりのお店に立っていると国際通りはトランジットモール
(歩行者天国)に変わり道路の真ん中を小さな子どもが楽しそうに走っています。
こんな気持ちのよい天気の日には休憩でいただくコーヒーもまた格別においしく感じる
のです。
さあ、もうすぐ午後の休憩時間、おやつは何にしよう…?
いつもは長い信号に待たされる道向かいのむつみ橋大通りを眺めながら「あっ!」とひ
らめきました!
「こんな日は、呉屋てんぷら屋のサーターアンダギーだ!」
市場本通りを抜けて、すこし道はずれの一角に呉屋てんぷら屋はあります。
家で作るよりここの黒糖入りサーターアンダギーを買うのが長年の習慣となっています。
なぜならとにかく美味しいのです。特に黒糖味が。
天ぷらを揚げているのは70代のおばちゃま3姉妹。
姉妹でいつも明るく楽しそうに天ぷらを揚げています。
財布をにぎり、狭い路地裏を抜けながら「日曜日がお休みだったらどうしよう」と、不
安な気持ちで急ぎ足で向かいます。
天ぷら屋の角を曲がると、やった!赤いのぼりがいつものように上がっています。
早速スタッフやお友達も分もあわせて黒糖サーターアンダギーを15個買います。
お店には地元のお母さん達が途切れることなく訪れ、ここの天ぷらやサーターアンダ
ギーを買っていきます。そして売れていく側から揚げたてのサーターアンダギーがトレ
ーに入ってきます。
今日は、日曜のせいでしょうか?いつもの明るい3姉妹はいません(ちょっとがっかり)。
気を取り直して、せっかく来たのでお惣菜の天ぷらも買います。
今日は、イカと魚。さやいんげんの天ぷらをいただきます。
揚げたての天ぷらとサーターアンダギーを両手に大満足で国際通りへ戻ります。
ここのサーターアンダギーはコーヒーとの相性が凄く良くて、さっぱりした黒糖菓子の
甘さとコーヒーの風味がなんとも言えません。
天ぷらをお皿に盛って、近くにいるスタッフとバックルームでいただきます。
衣が厚い沖縄の天ぷらはおやつにも最適です。
煎れたてのコーヒーとの相性抜群!黒糖サーターアンダギー
そうこうしているうちにコーヒーが入りました。
サーターアンダギーもお皿にどんと盛ります。
この沖縄風ドーナツ菓子の最大の特徴はチューリップのように割れて開いていること。
みんなそれぞれに好きな割れ具合のサーターアンダギーを選んで食べています。
小麦粉と卵と黒糖でつくるシンプルな揚げ菓子なのですが、外のサクサクした表面の焼
揚げ具合、中のふかふかした生地の膨らみは家庭では真似できません。
そして煎れたてのコーヒーとの相性抜群!至福の時です!
一昔前まではこんなおいしいサーターアンダギーをつくるおばあさんのお店がいくつかありましたが今はもう数えるばかり。懐かしくも美味しいおばあちゃんの味が、後継者
不足なのか少なくなっていることがちょっと寂しい気もします。
でも、いつの時代もおいしいものを求める人の心は消えません。またきっと街のどこか
においしいサーターアンダギー屋さんができることでしょう。
この味をずっと楽しんでいたいマミーおばちゃまなのでした。