美味しい黒糖と新しい出逢いを求めて! 2泊3日 奄美大島の旅(後編)

黒糖生産者の叶さんの作業場をあとにして、次に私たちが向かったのはわが黒糖屋でも超人気商品で現在は入荷がストップしている100%ピュア黒糖『黄金糖』の生産者のもと。

ずっと中間業者さんを介してのお取り引きでしたので、訪問するのは今回が初めて。
おまけに連絡も取れてなかったのですが、それでもぜひ直接お会いして黄金糖の入荷再開をお願いしたく住所を頼りに向かいました。

けれど前回のブログにも書きましたが改めて奄美は広い!特に目立った建物もなく、ただただ細く長い道とトンネルが続くばかりです。

近代文明の利器、カーナビの力を借りながら途中なんども車を止めて場所の確認をしつつ目的地となる核心へと近づいていったのですが、やはり迷ってしまい、途方に暮れて近くの小学校内で作業をしていた青年に訪ねにいきました。

すると青年は作業の手を止め、自身の携帯で一緒に検索をかけて黄金糖製造元の住所を探してくれました。
(きっと地元の方ならではのキーワードでさらに核心をついてくれたのでしょう。)

するとどうやら黄金糖の生産は今は完全にストップしているらしいとの検索結果に。

かなりびっくりしましたが、しかしその前日に奄美の店舗で黄金糖のシリーズ商品を購入していた私たちは、中断しているようだと言われても唐突すぎて納得がいきません。

青年は、そんな私たちの胸の内を察してくれたのか、何かの手がかりになればと、ひとまず製造元の地域の区長さんの家まで案内してくれました。

黒糖屋:Google Maps
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行き当たりばったりの珍道中!それでも行く先々で親切に手をさしのべてくれた奄美の人々の優しさにふれた感激の心旅。

通りすがりの見ず知らずの訪問者、おまけに前途多難な雰囲気で目的地を探している私たちに、まるで当然のことのように仕事の手を止め、知恵を絞って手助けしてくれたこの若い男性に、本当に頭の下がる想いでした。

あいにく区長さんは不在でしたので郵便局で黄金糖の製造元の道順を教えてもらい向かいましたがそこは急な山の頂上付近にあり、レンタカーでは途中からの舗装されていないぬかるんだ道を登ることができずやむなく断念。

「せっかくここまで来たけれど今回は無理か…」と。無念な想いで帰路に向かおうとしている私に、もう一人の私が『せっかくここまで来たのに何の繋がりも持てずに帰れば沖縄から店長と二人で足を運んだ意味がないわよ!』と、叱咤激励を飛ばします。

よしっ!と、車中で気を取り直し、打開策はないものかと考えながら助手席の窓から周りの景色を見ていると、農作業をしている一人の女性が目に止まりました。

乾いた心も喉も潤してくれた奄美の完熟トマト。品種はわかりませんが、甘くて実がしっかりしていておいしかったぁ~。

車を降りてその方のもとへ行き、簡単に経緯をお話してなにか手がかりになる事を知らないでしょうか?と、聞いてみると偶然にも黄金糖の原材料であるさとうきびのきび刈りをしていた人を一人知っているとのこと!

今頃はきっとタンカンの収穫作業をしているでしょうから行ってごらんなさいと、そのタンカン畑の場所を教えてもらいました。

お礼を言って出発しようとすると、「ちょっと待って」と、さっともぎたてのトマトをくださいました。

尋ねる先々で親切にしていただき、おまけに収穫したてのトマトまでいただいて心が熱くなり、さっきまでの萎えた気持ちがパーッと晴れ渡り力が湧いてきました。

早速店長とふたりで小さいトマトからパクリ。フルーツトマトのような優しい甘さ、そして果物のようなしっかりした果肉の歯ごたえに感動!どちらかいうとトマトが苦手だと言っていた店長も同じくその美味しさにびっくりしている様子。

もうこの時点で私と店長はすっかり奄美の虜です(笑)。今はタンカンの収穫最盛期のようで農家のみなさんで手分けしてタンカンの収穫をしているようでした。

教えてもらった場所に到着し、タンカン収穫作業をしている方に黄金糖のきび刈りをしていた方のことを尋ねると、山頂に近い場所でその方は収穫をしていると教えてくれたので、今回はこれで諦め、私の名刺にぜひ黄金糖の製造・販売が再開したらまたお取り引きお願いしますとの熱いメッセージを添えてお預けし、帰路につきました。

今はタンカンの収穫最盛期。あちこちでたわわに実ったタンカンを目にしました。
(これも甘くておいしかった!)

旅の最後に目にも美味しい『奄美きゅら海工房』でお腹も心も満たされて。

2泊3日の奄美大島の旅もあっという間に最終日。名瀬から奄美空港に向かう途中、小腹が空いたので休憩とお買い物を兼ねて素敵なカフェレストラン『奄美きゅら海工房』へ。

オーナーの松山さんとは黒糖屋のオープンの際、きょら海工房のオリジナル商品を取り引きさせていただいていた頃からの知り合いで、松山さんご本人はパテシエですが店内ではケーキはもちろん、地産地消を根幹に旬の食材を使ったレストランメニューや石窯ピザをいただくことができます。

メニューの中から私は、もずくと鰹の身をブレンドしたピザを、店長は軽くケーキセットをいただきました。

今回の旅の相棒、黒糖屋店長(三男)です。珍道中の旅、これからもタッグを組んでいきましょう。
よろしくね!

奄美きゅら海工房の販売コーナーの一部。コンフィチュールだけでもこんなに種類が豊富!
美味しそうな商品ばかりで目移りします!
(近々奄美きゅら海工房とのお取り引きを再開予定です‼乞うご期待!!)

海沿いの光がたっぷり注ぐおしゃれな店内には広々としたベーカリーコーナーや土産コーナーもあり、自家製パンや奄美の黒糖に特化した自然の味を大切に食するオリジナルの商品が数多く販売されていました。

(工房では、奄美大島のさとうきびを使った純黒糖製造や目の前に広がる海から汲み取った海水を利用した塩作りも見学できるそうです。)

お腹も満たされて一呼吸整え、いざ沖縄へ!(帰路に着くだけでしょ?とお思いでしょうが、私と店長は共に閉所恐怖症。再び小型飛行機に乗るには覚悟がいるのです。はい。)

心が満たされるとさらに美味しく感じる。
奄美の黒糖の美味しさの秘密にまたひとつ気付かされた嬉しい出逢いいっぱいの旅でした。

今回の奄美の旅は、人の温もりや自然に寄り添って物づくりをしている生産者の姿勢がそのまましっかり黒糖の味の豊かさ、美味しさに表現されていることに気づかされた旅でした。

あるがままの自然に、人間の都合だけで無理な環境を作らない、自分の目の前の慌ただしさに振り回されず誰にでもに優しく温かく接する。私たちはいつからそれが当たり前でなくなってしまったのでしょうか?

沖縄(那覇)は、奄美と比べて便利な環境や繁華街の多さ、多用な職種を肌で感じ取れ、日常生活を送るには都合の良い場所だと思いますが、最終的には人と人とのふれあいが何よりも心を豊かにしてくれるのだと改めて強く感じましたし、どんなに慌ただしい日常に追われても今回の旅で得た感謝の気持ちは忘れず人生を過ごしたいと思いました。

暮らしにはハレとケ(普段通りの日常を「ケ」の日、祭礼や年中行事などを行う日を「ハレ」の日と呼び、日常と非日常を使い分けた日本の風習)がありますが、そのメリハリで私たちの視野が広がり、別の一面や視点に気づいたり、当たり前だと思っていたことに改めて感謝の気持ちを持ったりできるのでしょうね。

今回の旅は、慌ただしい日常から離れた環境で今の自分を見つめ直し、未来へ繋がる新しい出逢いへと私たち黒糖屋を導いてくれるご褒美たっぷりの旅でした。

このミクロとマクロの感覚が私の成長の起爆剤になりそうです。

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